035.寳作橋
所在 山形県上山市
竣工 昭和34年12月
撮影 平成18年9月
地図 ココ
備考
上山市からの転出を間近に控え、今回が上山の実家からの最後の旧橋ブリグ更新となることを記念して、上山市内の旧橋を。
昨年の秋、黄金色の田んぼを見ながら自転車を走らせていた時に見つけた小橋。
「寳作橋」…農家の人々の願いがそのまんま素直に表わされているような名前で、実に爽やかだ。歴史的な気品も洒落た感じも全くないが、それでいて軽やかでとても愛らしいネーミングに思える。
何の変哲もない地味な小橋だが、その名は周囲の黄金色に実った田園風景をそのままに表わしており、とても心に残った。
また、丁寧に設計者と請負者が併記されているのも珍しい。
銘板が破損していて読み取ることができないが、恐らく「志賀○○さん」の設計なのだろう。その方は市内の人なのだろうか。
寳作橋を見つけられたこのときのサイクリングは、とても爽やかなものだった。
…と、僕にとってはとてもいい印象のある橋だったので、「爽やか」という表現を2回使ったが、「爽やか」が山口瞳のもっとも嫌いな言葉のひとつであったと何かで読んだことを思い出し、ちょっと複雑な気分…。
ちなみに、昭和34年12月に日本では北大路魯山人が没し、中国最高人民法廷では戦犯として服役中の元満州国皇帝愛新覚羅溥儀の特赦放免を決定した。有名人のあまり知られないその後、という感じだ。
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