040.人和橋
所在 新潟県中魚沼郡津南町
竣工 昭和14年10月
撮影 平成19年10月
地図 ココ
備考 発電所と一体。
039.壽橋に続いて、新潟県内の旧橋。
新潟県内の旧橋の銘板は、このような石版に文字が彫られたものが多いのだ。
さてこの橋、東京電力信濃川発電所を跨ぐように架けられていて、発電所の水車を回す水が流れるでっかい管を5本その下に通している。
一体この橋、竣工当時の姿はどんなのだったのだろう、と思い少々調べると、この信濃川発電所が運用を開始したのはこの人和橋の竣工と同じ昭和14年。
どうやらこの人和橋ははじめから信濃川発電所と一体となって作られた橋のようなのである。
発電所やダムにはマニアの方々も多いと聞くので、この橋の情報も多く見つかるかと思ったがそうでもない。
古写真も、発電所自体のものは何枚か見つかったが、肝心の橋のものは見つからなかった。残念。
欄干は旧橋の例に漏れず、だいぶ低かったと見え、ガードレールによって1段分高くしてある。
また、親柱はトコロテンを突き出す道具のような形をしていて、あまり見かけないタイプである。なんか、全体的にカクカクとしていて、発電所のイメージとも相まって、コンクリート橋ながらもメカニカルな感じのする橋。
橋から見下ろす信濃川発電所。
うーん、確かに何かそそるものがあるような気がしないでもない。
でかく、古めかしい建物に、複雑に入り組んだ電線、そして目を引く鉄塔。
それになんといってもこのスケールのでかさ!
この管の中を水がぶわーっと勢いよく流れて水車を回すんだろうか?
すごい。
そして、怖い。
なんせ、1秒間あたり最大180トン弱の水を使っているのだそうだ。
なんか、スケールのでかすぎるものを目の前にすると、ゾクゾクっと怖くなる。
確かに、発電所やダムにはえも言われぬ魅力があるのかも知れない。
そして、もう少しこの信濃川発電所について調べてみた(参考にしたのはお手軽ウィキペディア)。
この管を勢いよく流れてくる水はじゃあどこから来るのかというと…、
この西大滝ダムから、ずうーっとこの水路を通って、まだ通って、まだまだ通って、そうしてやっとここの管の上にたどり着くのだ。
いやー、凄い。
恥ずかしながら水力発電というものをはじめて具体的に知った。
スケールでかいな!!
よく作ったものだ!!!
これは確かにはまるかも。気をつけないと。
でもそんな長い長い地下水路の内部…なんて想像すると、やっぱり怖い。
いやー発電所、怖くて、鳥肌が立つようで、でも素敵。
ちなみに昭和14年10月、近衛内閣が総辞職し、平沼内閣が成立。
米パッカードが世界初のエアコン付自動車を発表した。
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