032.太用寺橋
所在 福島県喜多方市
竣工 昭和10年7月
撮影 平成19年2月
地図 ココ
備考
会津でひと通り白看を撮影し、後は帰るだけとR121を広々とした田んぼを見渡しながらのんびり走っていたら、いかにも旧橋っぽい欄干を持つ橋が目に入った。すかさず交差点を曲がってそちらへ。
大分薄暗くなり、辺りにはやたらと「斎場」の古びた看板が立っていて、淋しい雰囲気だったが、そこには典型的な旧橋が。
特に凝った意匠はなく、実にシンプルだが、銘板は全て現存しており傷みもあまり見られない。
危険防止のための青い鉄柵が欄干の間に加えられており、銘板の文字もそれに合わせたのか青く塗られている(ように見える)。まるで子供の悪戯のように見えなくもないが、目立つ損傷もなく現在もこうして使われていることが何よりだ。いや、これは青銅かなにか、銘板の地の色なのかな?そういや旧宇津トンネルの銘板も文字だけがやけに青かったし…。
辺りは広々としてのどかで、橋の前後の道は舗装こそされてはいるが、まるで橋の竣工当時から風景が変わっていないような感じで、周辺も含めて実に当時の雰囲気をよく残した橋である。
だいぶ薄暗くなっていたが、カメラの手ブレ補正も効いているのか、なんとかブレずに写真に収めることができた。
急に思い立ち、一人でふらっと出かけた今回の会津ドライブは、こうして最後に嬉しい発見で締めくくられた。
それにしても、こうしてふらっと山形から会津に出ることができ、暗くなってからでも安心して帰ることができるのだから、大峠越えのR121新道の存在は大きい。
旧大峠トンネルに向かって頼りなさげに伸びる旧道(一応現役)を見てそう思った。
ちなみに、昭和10年7月に日本の呉海軍工廠では最新鋭巡洋艦「最上」が竣工し、フランスでは自動車王アンドレ・シトロエンが死去した。
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